2024/07/24投稿者:ミケジョ事務局

転職後、新しい職場で意識したい「教わり方」のコツ

転職後に仕事で成果を出すためには、周囲に教えを請う作業は欠かせません。

新しい職場で成果を上げるためには、効率的に教わることが重要です。

「なぜ」新しい職場では教わり方が大切なのか、「誰に」「いつ」「どこで」「何を」「どんな風に」教わると良いのかまとめました。

 

◆Why:なぜ転職後は「教わり方」に気を配ると良いのか

転職後に、会社や仕事に馴染むためには、仕事で成果を出して周囲に認めてもらうことが大切です。そのためには、試行錯誤をしたり、引き継ぎ資料を読み込んだりなど、自分だけでもできる努力を行うことも大切でしょう。

 

しかし一方で、自分なりの解釈に時間をかけすぎるよりは、そこで働いてきた経験を持つ既存社員に教えてもらう方が、「早く」「確実で」「正確」なケースも多々あります。また、教わり方が上手いと、周囲とのコミュニケーションも上手くとれるようになるので、仕事での連携もスムーズになり、成果を出しやすくなるといったメリットもあります。

 

◆Who:だれに教わると良いのか

まず大切なこととして、教わる人はあらかじめ統一しておきましょう。疑問が生じたその都度、近くにいる人に聞いていると、人によって解釈や進め方が違ったり、別の質問ですでに教えてもらったことを再度聞くことになり、必要以上に時間がかかってしまったり、といったことになりかねません。

 

そういったことを避けるためにも、上司と相談をして、なんでも質問をできるメンターや、「この業務についてはこの人に教えてもらう」という専任者をつけてもらうことをオススメします。特定の人に質問を重ねることで、信頼関係の構築にも繋がります。

 

◆When:いつ、どんなタイミングで教わると良いのか

転職後に、様々な疑問が生じるのは自然なことです。「こんなことも分からないのか、と思われたらどうしよう」などと臆せず、なるべく早く教えてもらいましょう。疑問を溜め込んで、後々になってから教えてもらうとすると、場合によっては「今更この質問をするなんて、これまでの業務はどうなっていたんだ」と相手に不安や不信感を与えてしまいかねません。

 

転職後には、早い段階から積極的に質問をして仕事や組織について理解しようとする姿勢を見せましょう。教える側も、その方が「意欲があるな」「転職直後だから丁寧に教えてあげよう」などと、前向きな気持ちで教えやすいものです。

 

上司やメンターがいつも忙しそうで声をかけづらいという場合には、あらかじめ定例で時間を確保しておくと良いでしょう。例えば転職から1ヶ月間は、始業開始後の15分間を、なんでも質問できる時間として設定し、質問がない日は定例をスキップ、仕事に慣れて疑問量が減ったら定例自体を取り消すのです。

 

◆Where:どこで教わると良いのか

先に紹介したように、朝の質問定例をメンターと開催する場合には、会議室を予約しておきましょう。もしかしたら組織メンバーの仕事の進め方に関して困っていることなど、周囲にはあまり聞かれたくない内容に言及することもあるかもしれません。どんな質問であっても、周囲に気兼ねなく率直に教えてもらうためにも、会議室で開催するのが良いでしょう。

 

他にも、仕事のコツや、成果の出し方などを1 on 1で深く聞きたい場合などには、会議室で教わるようにすると集中ができます。逆に、すぐに回答を得たいようなちょっとした質問は、相手の席まで行ったり、社内チャットツールやメールで個別に聞いたりすると良いでしょう。

 

◆What:なにを教えて欲しいのか明確にする

教えを請う時には、自分が求めている内容を明確にすることが大切です。特に質問をする際には、ふわっとした全体的な質問をするよりも、出来るだけ具体的に聞きたいことを説明してから教わるようにしましょう。

 

同じ業務内容につまずいたとしても、人によってつまずく内容や背景は様々です。どんな内容をどうして知りたいのかは、その人にしか説明できません。例えば、「前の会社ではこんな風に仕事をしていたのですが、この会社では特に業務Aと業務Bの進め方が違うようなので、AとBの関連性も踏まえて、重点的に教えてください」など、質問背景と質問内容を伝えましょう。

 

端的に質問するためには、事前に教えてもらいたいことを整理してまとめておくことも大切です。問題の粒感を整理して、質問する順番にも気を配るとよりよいでしょう。さらに一歩進んで、自分の考えや仮説と一緒に質問をすることができれば、より理解が深まるはずです。

 

◆How:どのような姿勢で教えてもらうと良いか

教えてもらうということは、相手の業務時間を割いてもらうことでもあります。メンターとの定例など決められた時間以外で質問をする場合には、相手の状況に配慮しましょう。

 

勝手に質問を始めるのではなく、まずは「〇〇について伺いたいのですが、今10分ほどお時間いいですか?」などと声をかけて、了承を得ましょう。また、教えてもらっている最中はメモをとり、理解している部分はきちんと相槌を打って、相手が教えやすい雰囲気を作ること大切です。

 

教えてもらった後は、その場ですぐにお礼を伝え、後日仕事で役立った時には、簡単にでも良いので報告をして改めて感謝の気持ちを伝えると良いでしょう。教える側が「自分の教えが役立って良かった」「また次も丁寧に教えてあげよう」と思えるように、謙虚さと感謝の姿勢を忘れないことが大切です。

 

転職後に仕事を教わる時にやってはいけないこと

ここまで、教えてもらう時に心がけると良いことを紹介しましたが、「やってはいけないこと」もあります。

 

まず、教えてくれる相手の年齢や役職、職種を気にしないようにしましょう。年下に教わるのが恥ずかしい、部下に教わるのが恥ずかしい、違う職種の人に教わるのは恥ずかしいといった気持ちを持たないようにすることが大切です。相手がどんな人であっても、教えてくれることに感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。

 

また、教えてもらう立場で、プライドや見栄を持ってはいけません。「自分は前職では、もっと違う仕事をしていたのに…」などと、仕事を選り好みしないようにしましょう。前職での経験や実績が豊富だったとしても、会社から見れば「新しく入ってきた人」という事実は変わりません。まずは与えられた業務を通して、仕事や組織を理解することに努めましょう。

 

最後に、教えてもらっている最中に、すぐに前職のルールを持ち込んではいけません。転職にギャップはつきものです。想定外の仕事の進め方を教えてもらった場合も、すぐに「前の職場ではこうやっていました。教えてもらったやり方は非効率だと思います」などと意固地にならないように注意しましょう。まずは、転職先のやり方とそれに適したルールに自分が馴染む努力をすることが大切です。改善策を提案するのは、会社のやり方を理解して試した後でも遅くありません。

 

「自分は転職者なんだから、教えてもらって当然」と思わず、どんな時も教えてくれる人に感謝をして、謙虚な姿勢で臨みましょう。