2023/10/26投稿者:ミケジョ事務局

「ブラインド採用」 オーケストラから始まった、見た目などの情報をなくした選考手法

最近、転職市場や新卒採用の場において、一つの選考手法「ブラインド採用」の名を耳にすることが増えてきました。では、このブラインド採用とは具体的にどういうものなのでしょうか?

 

□ブラインド採用とは?

 

ブラインド採用は、求職者の容姿、性別、学歴などの一部の個人情報を選考過程で公開しない方法を指します。目的は、選考時にこれらの情報による偏見や先入観を排除し、純粋に求職者のスキルや適性を評価することです。

 

□ブラインド採用の背景

 

米国のオーケストラ楽団がモデル:1970~80年代に、女性の採用比率が低かったオーケストラで実施されたブラインドオーディション。その結果、女性の採用者が増加、偏見の存在が浮き彫りに。

「アンコンシャス・バイアス」:自身の気づかない偏見。例えば、特定の大学や性別、容姿に対する好意などがあるとされます。

 

□日本の現状

 

日本でも、学歴や性別、外見などの情報による偏見が存在するとの指摘があり、ブラインド採用の必要性が認識されつつあります。

 

三菱ケミカルやユニリーバ・ジャパンなど、一部の企業では実践中。

厚生労働省が履歴書の様式例を改定:「通勤時間」や「配偶者」の欄を削除し、性別の記載を任意に。

□ブラインド採用の課題

 

一律の制限による問題:特定の業務や職場環境においては、必要な情報も存在する。

面接過程での偏見:書類での情報非公開だけでは、面接時の偏見を排除することは難しい。

結論として、ブラインド採用は多様性を尊重する上で有効な選考手法とされていますが、その導入には慎重な検討が必要です。企業にとって、どの情報を公開し、どの情報を非公開にするかの判断は、自社の状況や業務内容を考慮して行われるべきです。

 

これから転職をお考えの皆さま、企業の選考方法や採用の背景をよく理解し、自身のキャリアをしっかりと描くことが大切です。何か不明点や相談があれば、ぜひ私たち株式会社SGIまでお気軽にお問い合わせください。