2024/07/31
転職後、「何がわからないかがわからない」時はどう対処する?
転職後、新しい仕事の進め方に戸惑う人は少なくありません。中には、上司に相談をしようにも「何がわからないかがわからない」という状況に陥ることもあるでしょう。
今回は、そのような状況に対する対処法についてまとめました。
◆仕事を進めるにあたって「何がわからないかがわからない」ってどういう状態?
転職後、上司や同僚から「分からないことがあったら、相談に乗るよ」と親切に言われても、分からないことだらけでどのように相談していいかさえも分からないという状況に陥ることがあります。これはまさに「何がわからないかがわからない」という状態です。
この状態では、自分が何をやればいいのか、何を勉強すればいいのか、今はどこまで理解できているのかが見えておらず、他者に説明ができません。仕事で期待されたアウトプットを出せない時、自分がなぜ求められたアウトプットを出せなかったのか、その原因が分からないこともあります。
これらの問題を解決せずに感覚で仕事を進めると、同じ失敗を繰り返したり、仕事そのものを困難に感じたり、戸惑いから仕事のスピードが遅くなったりすることがあります。成果を出せない状況が続くと、周囲から「新しい業務はまだ任せられない」という評価を受け、仕事のチャンスを逃してしまう可能性もあります。
◆「何がわからないかがわからない」状態はどうして生まれる?
まずは、どうして「何がわからないかがわからない」状態に陥るのかを整理してみましょう。原因は「自分」にある場合と、「会社のサポートや体制」にある場合があります。
◆自分に原因がある場合
まず考えられるのは、業務のゴール・ミッション・プロセスを理解できておらず、言われた仕事をこなすだけになっているケースです。仕事において達成すべきゴールとミッションを理解していないと、的外れなことをしてしまったり、努力の方向性がずれてしまったりします。
また、仕事のプロセスを理解していないと、1つの業務がどう他の業務に繋がり、影響するのか分からず、適切な時間のかけ方ができなくなります。この場合、間違ったアプローチをしても途中で軌道修正することができず、思うような成果を出せなかった時に、どこでつまずいたのかを自分で振り返ることができません。
他には、前職のやり方に固執して新しい会社のやり方に適応できていないケースもあります。例えば、チームでの連携や相談を重視している会社なのに、前職の癖でつい自分1人で仕事を抱え込んでしまうなどです。この場合も「何がわからないかがわからない」状態に陥ることがあります。
◆会社のサポートや体制に原因がある場合
転職後は人間関係や仕事の進め方など、様々な変化への適応が求められます。その際、本人の努力に加えて、会社からの適切なサポートも必要です。例えば、引き継ぎが全くない、複雑な業務にも関わらず資料やマニュアルが存在しないなどの状況では「何がわからないかがわからない」状態になりやすいです。
資料やマニュアルがなくとも、上司や同僚に頻繁に質問・相談ができれば良いですが、思うように時間を取ってもらうことが難しい場合もあります。そもそも、その業務について理解している人が社内にいないという状況もあるかもしれません。このように、業務を手探りで習得する必要がある場合、正解が分からないため、上手くいかない時や理解が及ばない時に、どこでつまずいているのかが分からないという状況が生まれます。
◆「何がわからないかがわからない」を解消するには
「何がわからないかがわからない」状態に陥った時には、周囲のサポートを得ながら、自分のつまずいているポイントに1つ1つ向き合い、新しい環境での仕事に適応していくことが必要です。ここでは、そのための4つのコツを紹介します。
1. 自分なりに課題をできるだけ明確にする
仕事のやり方を修正するにしても、まずは自分なりにどこに課題があるのか仮説を立てて、修正する範囲を見立ててみましょう。例えば、なんとなく分かったつもりでいるけれど人に説明しようとすると難しく感じることや、いつも感覚で進めてしまっている業務などがないかを見直してみましょう。
業務でミスをしがちな部分や、難しいと感じたことをリストアップして書き出すと良いでしょう。リストアップした後は、どうして難しいと感じたのか、どうして曖昧なまま進めてしまっていたのかを掘り下げてみましょう。課題を見つけたら、それらを解決すべく取り組み方を変えたり、資料を読み込んだり、人に確認しながら情報を整理するなど、自分にできることを行動に移してみましょう。
2. 上司や同僚に相談する
自分なりに仮説を立て、行動しても全てが理解できるわけではありません。その場合には、遠慮せずに上司や同僚に相談してアドバイスやフィードバックをもらいましょう。場合によっては、メンターをつけてもらったり、毎週30分ほどの定例ミーティングを設定してもらったりなど、サポート体制を構築してもらうのも一つの手です。
3. アドバイスを受け入れ、実行してみる
上司や同僚に相談した後は、そのアドバイスを受け入れ、必ず1度は実行してみましょう。疑問を持ったとしても、まずはやってみることが大切です。今までの自分のやり方だけでは解決できなかったからこそ、「何がわからないかがわからない」状態になってしまっているのです。人のアドバイスを取り入れることで解決の兆しが掴めるかもしれません。
4. 学び直しの意識を強く持ち、自分なりに学習する
「何がわからないかがわからない」という状態は、現状の仕事の進め方が上手くいっておらず、どうすれば上手くいくかも分からない状態です。従来の自分のやり方や過去の成功経験だけでは解決ができないということです。これまで培ってきた価値観や習慣、経験・スキルを認識し、新しいものを取り入れて学び直すことが大切です。
「何がわからないかがわからない」時に気をつけたいこと
「何がわからないかがわからない」状態に陥った時には、無理をしてわかったふりをしないことが何よりも重要です。入社後は「自分を良く見せたい」という思いから、周囲に頼ることを躊躇してしまう人も少なくありません。しかし、自分の中だけで悩んで悪循環に陥るよりも、思い切って周りに相談するように心がけましょう。
内定を獲得して入社しているということは、選考を通じてその会社で活躍できるスキルやポテンシャルがあると評価されている証です。会社側としてもあなたに期待しているため、サポートを受けながら取り組むことで「何がわからないかがわからない」状態を脱することができます。
周囲と協力してキャッチアップに励む姿勢を見せることで、少しずつ仕事にも慣れていき、成果を出せるようになるでしょう。
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